大車輪BLOG2013年ベストディスクレビュー

2013年ベストディスクレビュー

  • Day:2013.12.31 17:46
  • Cat:記録
年末。久しぶりの更新です。
春に引っ越してから音楽の聴く環境が大きく変わりました。

結果として、ここ数年で音楽に対して純粋に向き合えています。
「若い感性のうちに色々聴いておこう」と思ってた20代前半とは比べ物にならないほど、
様々な音楽を聴くことができました。

新しい音楽を見つける場所は、ライブハウスやネットの記事から主にラジオへ。
そして音楽を聴く場所は、自分の部屋からリビングへ。
あと電車移動がとても長くなりました。山に住んでますからね。

というわけで2013年ベストディスクを挙げていきます。

**

1. BRAHMAN / 超克

chokoku.jpg


待ちに待った5年振りの新作でした。圧倒的再生回数。
まず驚いたのは演奏力の飛躍的な向上。そして録り音の良さ。
目の前で鳴らされているようなキックの音圧と、
弦楽器の鳴りの生々しさには驚き興奮しました。

歌詞はカバー除き全編日本語です。
本人も公言しているように、日本語は英語に比べリズムに乗りにくい。
しかし聴いてみると演奏に対する言葉のぶつかり方が非常に気持ちいいです。
高揚感に寄与する言葉がちゃんと選ばれており、音楽と言葉に対する敬意が伝わってきます。
そりゃ歌詞書くとき辞書何周もしてるでしょう。

表出する激しさと、根元にある優しさ両方を感じられるアルバムです。
混沌のラストを飾る「虚空ヲ掴ム」佳境の一節、
“命捨てても己は捨てず ただ人心染まる”は30代に差しかかった今でも心に響きました。
中高生はこの歌詞を机に彫ったり部室の壁に書いていてほしいです。

1曲1曲は濃いですが、アレンジと曲順が熟考されているためフルコースで何回でも聴けます。
「超克」のスケール感をステージで示したツアーファイナル、幕張メッセ公演も素晴らしかった。
そのときのMC通り、“次のアルバムは恐らく5年以上、後になるでしょう。”


2. The 1975 / The 1975 (Deluxe Edition)

the1975cd.jpg


こちらも2013年を語る上で外せない作品です。
SUMMER SONICの2日目のトップバッターで、
軽い気持ちで見に来た俺(そして大半の人たち)の度肝を抜いたのがThe 1975。

chocolateのMVだけチェックした限りだとオシャレ系でサラッとライブをこなすかと思いきや、
1曲目「Heads.Cars.Bending」からエモーショナルの塊を投げつけられました。
同曲はアルバム本体でなくDISC2に入ってますが、音源だと物足りなく感じてしまうほどです。

R&Bを基調としたロックで、重厚なリズム隊にキャッチーなギター。
そしてボーカルはナルシズムを感じさせつつもエモーショナルに歌い上げ、
何回読んでも薄い内容の歌詞と絶妙なバランスで成り立っています。
歌詞は韻を踏んでおり、ビートに対する語感の耳当たりが心地よい。

アルバム数曲ごとに、場面のコンセプトを持たせていることは一度聴けば明白です。
その中でも特に「Settle Down」が素晴らしく、
一気に開けるサビから流れるシンセ音のようなギターフレーズが耳から離れません。
実験的でありながらもポップにまとめるアレンジは全曲に通じています。
インタビューによると、プリプロを1曲でなんと2~3年行うようです。

ボーカルのマシューにカリスマ性がありますし、
マンチェスターが拠点というあたりも話題に事欠かないバンドになるでしょう。
来年2月の来日公演も楽しみです。欲を言えば夏もまた来てほしいです。


3. OVALL / DAWN

ovdawn.jpg


1stフルから2枚のミニアルバムを挟み、3年振りにリリースされた本作。
メンバー自身が提唱する「日本人によるソウルミュージック“YELLOW SOUL”」は伊達じゃなかった。

存在する音に無駄がなく、隙間も有効に使ったグルーヴを生み出すバンドです。
今回は直近の「Heart Fever」と比べても、リズムのバリエーションがグッと多くなりました。
伴ってベースやギターの音の絡み方も底上げされています。
できることが多くなりつつも、必要な音のみ入っているのは変わりません。

2曲目「Hold you」ゲストボーカルさかいゆうは曲に大きな躍動感を与えており、
イントロから倍転するリズムセクションにも唸らせられました。
9曲目「Yura Yura」の青葉市子は、曲に最初から佇んでいるような存在感があります。
(青葉市子の参加は、曲完成時点で依頼した七尾旅人の紹介によるとのこと)

最も好きなのはメンバー3人のみの「Feel the light in your eyes」です。
拍のギリギリまで引っ張られてアタマの音が入るギターリフは無駄打ちされず、
欲しいところで来る。しかもリフはたった3コードの4音で構成されています。
必ずグルーヴありきのリフで、鳴らされている音から喜びすら感じられました。
OVALLの音楽は現代的都会的なのに生命力があるのです。

しかし本作品リリース直前、まさかの活動休止のお知らせ。
アルバム名「DAWN」なのに何てこった、っていうディスクレビューを沢山読みました。
メンバーはそれぞれソロで活動し、
然るべきタイミングでまたOVALLの旗を掲げて活動していくそうです。


4. the band apart / 街の14景

14kei.png

ドラムの木暮さんが“荒井がソロで歌っていて良いなと思ったから”全編日本語詞。
荒井さんの歌唱法にも大きく変化が見られ、張り上げるパートが少なくなりました。
アレンジも歌を聞かせることに重点を置いたものが多くなっています。

曲を持ってきたメンバーが歌詞も書くことで完成させていった本作は、
テーマに夏――とりわけ8月を取り上げている内容が多く見られます。
(意識して旧作も聴いたら、彼らはずっと夏のことを歌っていました)
あとはピンポイントで12月も多いですね。

一通り聴くと地味なアルバムではありますが、
生活していく中で何度も聴くと日常に染み込んでいくアルバムです。
原さんの歌詞が言葉のチョイスにとても人柄が出ていて、
それを荒井さんが歌い上げるバランスがとても好きですね。語感もいいです。

リード曲である「ノード」にはゾクゾクしました。
演奏はイントロからエッジを効かせ後半は熱を上昇させて刻んでいきます。
対照的に歌のキーは一貫して上げず、非常にバランスの面白いアレンジになってます。
MVもかっこいい。

今秋に早くもリリースされたシングルはポップでありつつ実験的でした。
歌いにくい音程のリード曲「クレメンタイン」がクセになって何回もリピート中。
あれは鼻歌では無理。

今年は荒井さんのソロ作品リリースなど何かと精力的だったバンアパ。
来年の活動にも期待大です。


5. The Dukes Of Surf / The Dukes Of Surf

dukes.jpg

ホノルル(ハワイ)のサーフロックバンド1stアルバム。
今年の春、ある夜に家で一人ご飯食べてたときに出会いました。
気まぐれでラジオを回していたら流れていたのがリード曲の「Waikiki」。
ビーチボーイズ直系ですが曲の作り込みが丁寧なのに、遊び心も全開。
(その日の選曲がとても良くて、
 今日に至るまで「Mondo Musica」を聴くことになります)

気になってYouTubeで検索をかけたら、
フムフムヌクヌクアプアアーとか歌っててその日は頭から離れませんでした。
なんか、ダンサーまでいましたし。

数日もしないうちにアルバムをバンドから直接通販で購入。
メンバーの家っぽい住所から届いてますます心を掴まれる。
そしたらこのジャケットですもん。
しかもアルバムの最後が「Sukiyaki」カバーで完全に持っていかれました。

来年のサマソニ、是が非でもビーチステージで見たいですね。
生活の変化を象徴する作品という意味合いで書きたかったから、
CDの内容はあまり書きませんが夏はよく聴きました。
ジャケットと、まんまビーチボーイズの陽気な音楽って情報で充分伝わるかなと。


**

以上の5枚がパッと出てきました。

これまでの軸があり、サマソニとラジオで得た体感や情報が大きかったです。
曲単位だと、
PRINCE「BREAKFAST CAN WAIT」や、森山直太朗「どこもかしこも駐車場」、
韻シスト「Long Time」などのインパクトが大きくてしばらくずっと聴いてました。
ラジオの好きなところは、選曲を全く自分に寄せてこないところですね。
上の3曲ともラジオで知れました。

来年もたくさんの音楽を吸収していきます。

久しぶりに長い文章を書きました。疲れますね。
年越したら多分書かずに終わってしまったので。

来年は企画やりたいのでまたお知らせできればと思います。

では、良いお年を。

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